元清澄山
笹川湖の源流域にあたります。今のままの自然を後世に残したい地域でもあります。千葉県には、白浜、梅ケ瀬渓谷、高塚山、地蔵堂・藪化石帯、元清澄山、崖地植生内浦山、清和、大福山北部の９地域の自然環境保全区域があります。この地域は、モミ・ツガの純林地帯であり、房総半島では極めて貴重な自然環境を呈しているとともに、キヨスミミツバツツジ、ヒカゲツツジの自生地です。
稜線には、モミやツガの巨木があります。
ピークが元清澄山の山頂です。
元清澄山頂の写真です。 「元清澄山とその周辺」 （この山は、鴨川市と君津市の境界線上、清澄山の西方約５㎞に位置し、標高３４４ｍと周囲の山の中でひときわ高く、威容を誇っている。現在の清澄寺は、昔この地に建立されていたが、いつのか清澄山に移されたもので、ここは、いわば清澄寺発祥の地といえる。（礎石やほこら等の形跡が残る）また、周辺一帯は、自然環境保全区域に指定され、モミ・ツガの原生林など学術上貴重な地域となっている。）以上の様に表示されています。ここは、「関東ふれあいの道」《モミ・ツガのみち》のコースにも、なっています。
山頂です。
元清澄山の山頂です。立木に囲まれているので遠景を見ることが出来ません。「関東ふれあいの道」モミ・ツガの道のコースは、歩く途中で、時々景色を眺めることが出来ます。夏の直射日光を遮ってくれるので、比較的涼しく歩くことが出来ます。
関東ふれあいの道です。コース表示もあり、ある程度整備はされていますが、馬の背のようなクサリ場もあり、注意が必要です。
田代林道です。
林道にはこのように色づくモミジもあります。
元清澄山登山（田代林道）コース（５時間～７時間）
片倉ダム記念館---２．５ｋｍ（３０～４０分）-----田代ゲート---５．４ｋｍ（８０～１００分）---林道終点---０．５ｋｍ（１０～３０分）---元清澄山
笹パーキングよりのハイキングコースです。田代ゲートまでは、車で行くことは可能ですが、駐車スペースは少ないです。
田代ゲートからの５．４ｋｍは、林道を歩くことになります。かなり登り下りはありますが、森林浴をしながらのウォーキングなので比較的歩きやすいです。（途中、落石が数カ所ありました。注意が必要です。）およそ１時間２０分～３０分で着きます。林道終点の１００ｍ位手前に、「関東ふれあいの道」コース案内が右側にあります。それにしたがって元清澄山山頂をＵターンするように目指します。およそ５００ｍですが、途中馬の背のようなクサリ場もあり注意が必要です。また、最後の登りは息が弾みます。頂上には、テーブルとイスが設置されています。立木がいっぱいなので夏は涼しいですが、冬は・・・です。また、展望はイマイチです。帰りは、金山ダムへ下ることも出来ますが、道の駅からは、離れてしまい足の確保が大変だと思います。もと来た道を引き返す事を勧めます。
注意！
清澄山系の山は、近年、林業関係者の入山は少なく、山道は３０年以上前の炭焼き等の道とか獣道が多いです。うっかり進んでゆくと途中で崖崩れが在ったり、いつの間にか無くなってしまう事が多いです。自己判断でこの方角に行けば、どうにかなるだろうと考えるのは危険です。夜になっても帰ることが出来ないケースもあります。特に、元清澄山から鍋石、香木原方面への道は、最近、道刈り等の整備はされていませんので藪越え箇所が多々あります。整備された道以外の山道の通行には、充分に注意して下さい。
※ヤマビル・ダニに注意して下さい。
最近の清澄山系は野生鹿の増頭に伴い、全般的にヤマビル・ダニ等は繁殖しています。特にヤマビルは、草むらや水たまりの周辺の湿度の高いところや落ち葉の多いところ、あるいはまた、雨の日やその翌日など多く見られます。乾燥した明るい所（きれいな所）は比較的少ないです。同様に、神奈川県の丹沢山系も多いように聞いています。吸い付かれても生命に危険はありませんが、気持ちの良い物では有りません。血が直ぐに止まらず、何となく、いつまでも痒いような気がします。対策としては、食塩が良いようです。
関東ふれあいの道（首都圏自然歩道）
千葉県には２９のコースがありますがここでは「モミ、ツガの道」を紹介します。